認知文法では、人間の一般的な認識のしくみから言語のありようを説明することが目指される。上の例では、the bike と the house の近接関係をごく単純に表した(a)に対して、それら項を入れ替えて同じ場面を描写しようとすると、(b)のように論理的あるいは統語的には問題がないにもかかわらず極めて不自然な表現となってしまう。この自然さの差は、場面の言語化が図地認識と合うような形で行われることを示しており、認識のメカニズムが言語を決める例とみなすことができる。
表現形式
判別辞
〈被判別辞〉の要素を入れ替えた文
被判別辞
前置詞を使った空間描写文
応用
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参考文献
Talmy, Leonald. 2000. Toward a Cognitive Semantics: Concept Structuring Systems, MIT Press.