最終更新: linguistudent 2021年02月15日(月) 16:44:44履歴
照応詞置換テストは、文内のある部分に対し、それに置き換わる適切な照応詞があることをもって、その部分が構成素を成すことを示すテストである。
大区分 | 小区分 | 類型 | 対象言語 | 水準 |
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統語・構文 | 構成性テスト | 置換型 | すべて | 基礎 |
a. Lucy saw an old man running in the park, and Mary saw him, too.(a)の him は an old man running in the park を指し、(b)の do so は call John を指し、(c)の one は book on Churchill を指すことができる。
b. Lucy will call John, and Mary will do so, too.
c. I bought this book on Churchill but not that one.
文内では、語と語がまとまって構成素を成し統語的操作の単位となる。照応詞によって置き換えるという操作も構成素を単位に適用されるため、基礎的な構成性テストとして利用されることが多い。(a)では an old man running in the park が NP として、(b)では call John が VP として、(c)では book on Churchill が N' として、それぞれ構成素を成すと判断できる。なお、I(Aux)のように置き換え形式がない投射を形作るものもあるため、他に条件を設けない限り、このテストにパスしないことを構成素でないことの証拠として使うことはできない。
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