言語学の論証方法のひとつである、文法性テスト(容認性テスト、言語テスト)を様々な研究領域から集める、あるいは新たに提案するためのWikiです。

等位接続テストは、ある語連続と別の語連続が等位接続できることもって、それぞれが構成素を成すことを示すテストである。

大区分小区分類型対象言語水準
統語・構文構成性テスト切り貼り型すべて基礎

概要

観察

a. My friend liked the play and enjoyed the book.
b. *My friend enjoyed and my family liked the book.
(a)の等位接続文は自然であるが、(b)の等位接続文は不自然である。

判定

ある語連続が構成素を成しているかどうかを確かめたいとき、その語連続と別の語連続とが等位接続された文を作ればよい。その文が可能であれば、ともに構成素を成していることが示される。なお、等位接続詞の例外的な用法を除けば、両者は同じ統語的カテゴリーであることも確かめられる。

解説

通常、等位接続されるのは同じ統語的カテゴリーの構成素同士である。したがって、(a)は動詞と目的語名詞句の語連続( liked the play と enjoyed the book )が構成素を成していること、それに対して(b)は主語名詞句と動詞の語連続( My friend enjoyed と my family liked )が構成素を成していないことが分かる。

表現形式

判別辞
and 等
被判別辞
任意の語連続

応用

-

参考文献

  1. 阿部潤. 2008.『問題を通して学ぶ生成文法』ひつじ書房.

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

メンバーのみ編集できます